IT技術の進化に伴って作業効率の向上を目的に電子カルテを導入する病院が増えている。とはいえ、医療業界全体における普及率はそれほど高くはない。電子カルテを使用している病院を探す時の大事なポイントの一つに経営規模の大きさがある。
電子カルテの普及率が低い理由の一つが費用の高さだ。導入する台数で費用に差が出るが、平均相場は数百万円と言われている。そのため、個人で開業している病院では採用したくても費用が捻出できないのが実情だ。自治体の補助金制度を利用して導入に踏み切れている所もあるが、全体の数%程度であるのは否めない。
総合病院を始めとした大規模の医療機関であれば資金に余裕があるため採用している可能性が高いと言える。求人を探す時はできる限り大手に絞るのがポイントだ。ただし、入院設備が整っている総合病院は看護師一人ひとりの負担が大きく激務になりやすいというデメリットもある。電子カルテによって作業効率が上がっても他の業務に追われて結果的に負担は変わらないというケースは少なくない。
そのほか、看護師の働き口として人気が高いのが美容系クリニックだ。美容系は医療に比べて患者が負担する金額が多いことで利益が出しやすく、電子カルテの採用率も高めと言われている。大半が日中だけの勤務で働きやすいのもメリットだ。その反面、求人募集が限られているので一般的な病院に比べて狭き門となる。医療系に特化した求人をこまめにチェックすることが大切だ。